外食産業の二極化現象はどこで反転するのか――。新型コロナウイルスの影響が深刻化して早くも1年半になるが業界は今や完全に「K字型現象」が定着。日本マクドナルドなどのファストフード業態が東京五輪などの追い風もあり、月間過去最高売り上げを記録する一方、団体や法人需要が見込めないパブ・居酒屋は青息吐息だ。焼き鳥チェーン大手の鳥貴族ホールディングス(HD)の最新決算(2021年7月期)は売上高155億円に対し、46億円の営業赤字。堅実経営で知られるファミレス大手のサイゼリヤも21年8月期は2期連続の営業赤字が確定的だ。

 それでも「厳しい言い方だが、付加価値が低い脆弱な業態がコロナでより苦戦しているだけ。外食産業はようやく筋肉質になる一歩を踏み出した。以下の三つができれば生き残れる」(ある外食アナリスト)と肯定的に評価する向きもある。ではその三つとは何か。一つ目はもちろんリストラや新業態などへの進出だ。大手はこぞってテイクアウトを強化しているが、鳥貴族HDは8月に入りチキンバーガー専門店を東京・大井町に出店。今後第2の柱に育てる構えだ。

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