牛丼2位の吉野家ホールディングス(HD)の収益が急回復している。23年3~5月期の第1四半期決算は売上高が442億円(前期比9.9%増)、営業利益が14億円(同3.3倍)と急回復。通期予想は据え置いたが、売上高1760億円(同4.7%増)、営業利益46億円(同33.9%増)は達成できそうな勢いだ。新型コロナの5類移行で需要が回復。昨年10月に並盛を388円から408円(税別)に値上げした効果もあり、既存店は今年6月まで10カ月連続で増収となった。

 回復の要因は16年からの「7年越し」の「二つの改革」が大きい。一つは唐揚げを牛丼に次ぐ2本目の柱として育成を開始した成果だ。24年2月期は約1200店のうち、唐揚げ導入店が900店(前期750店)まで拡大。もう一つはファミレスのようなソファ席がある黒塗り店舗の拡大だ。注文と精算が先、料理は顧客が運ぶセルフ方式を採用、家族客が増え、単価増に大きく貢献している。

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