シジシージャパン(CGC)は4月14日、15日の2日間、東京流通センターで「2021CGC合同商談会」を開催した。今年度のグループスローガン「CHANGE!2021 『新』『進』『深』を加速」に沿った商品政策、販売政策、店舗活動を展示し、今年度各売り場で注力して販売する商品について紹介。2日間で3500人以上が来場した。

 例年行っている本商談会だが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大を受け中止を決断、今年は2年ぶりの開催となった。今回の開催にあたっては、混雑緩和や体調確認、衛生的な試食方法などのコロナ対策を徹底。「絶対に感染者を出さない、という思いで万全の運営体制を敷いた」(菅原泰広報室長)。

 会場ではまず入り口の政策ゾーンにて、今年度の方針をパネルでダイナミックに訴求した。商品政策ではニューノーマルへの対応を一番に掲げ家庭内消費に着目、基礎調味料分野の強化を掲げた。販売政策もこれに連動。これまで単品販売企画「今年の一品」を打ち出していたが、今年はカテゴリーでくくり、「和洋基礎調味料」をグループの年間売り込み対象に据えた。そのほかの強化品目としてはアイスクリーム、雑貨を選定。それぞれPB開発、品揃え拡充に取り組む方針を掲げた。

 また昨年度まではグループ全店で定番化を目指すPBを「PB400」として取り組んでいたが、今年は「PB450」に拡大する。中心となる「CGC」ブランドのほか、生活防衛に対応した低価格ライン「断然お得」「ショッパーズプライス」や、健康に配慮した「CGCオーガニック」の開発・訴求も強めるとして、新商品・注目商品を会場で打ち出した。

 独自調達の生鮮は産地・原料の深掘りで差別化をアピール。ニュージーランド産りんご、モロッコ産真だこなどをブースで大きく展開したほか、需要が高まる冷凍野菜なども調理提案とともに紹介した。

 デリカでは5月から試験販売する「海幸食堂」を提案。これは、焼き魚や煮つけなどの本格的な魚惣菜が、トレーのままスチームコンベクションに入れるだけで簡単に出来上がるというもの。「手間は最小・価値最大」を合言葉にグループ各社に導入を広げ、コロナで伸び悩む惣菜売り場の売り上げ増・生産性向上につなげる。

 物流効率化、環境負荷低減を目指すスカスカ撲滅運動では、取り組みが増える菓子メーカーとの事例を紹介。トレー不使用、包材縮小にこだわった新商品を並べた。第1弾商品を共同で企画した亀田製菓との取り組みは、2018年の2SKU16万ケースから始まり、現在は16SKU220万ケースにまで拡大。今後も運動の意義を啓発し、取り組み企業・商品を広げていく構えだ。来年度の商談会は4月20日、21日に東京ビッグサイト西3・4ホールでの開催を予定している。

(冒頭写真は今年度の年間売り込みカテゴリー「和洋基礎調味料」を集約した展示)