買い物をして正確な釣銭を手にするのは当然のことだが、米国ではその当たり前のことができなくなり始めた。トランプ大統領の肝いりで通貨の最小単位である1セント硬貨(冒頭写真)の鋳造が終了し、流通量が減っているからだ。
コンビニエンスストアやスーパー、ファストフードなどは、釣銭不足から現金で支払う客には価格の切り上げや切り下げで対応している。お客からの評判を気にして価格を切り下げ、その分を店側が負担するケースも多く、収益への直接的な影響も表れている。全米小売業協会(NRF)などは連邦議会とトランプ政権に対し、現金取引を5ドル単位に切り上げることを許可する法令の制定を求めているが、法制化への見通しは立たず、小売業界の危機感は日増しに高まっている。


















