アマゾンが、2024年に南アフリカ共和国で国別サイト「Amazon.co.za」を開始すると発表した。

 南アフリカを拠点とする独立の販売業者(セラー)は、来年のストアローンチに先立ち、10月17日からオンラインマーケットプレイスサービスへの登録が可能だ(写真は登録サイト)。

 アマゾンのサハラ以南アフリカ地域担当ゼネラルマネージャー、ロバート・コーエン氏は、「現地の販売者、ブランドオーナー、起業家(規模の大小を問わない)にアマゾンでビジネスを成長させる機会を提供し、南アフリカ全土の顧客に大きな価値と便利なショッピング体験を提供できることを楽しみにしている」と語っている。

 ロイターによれば、国ごとのECサイトを開設するのはエジプトに次いでアフリカで2番目、国別ドメイン名のECサイトは21番目となる。

 南アフリカは人口の8割が黒人である一方、アジア系は2.5%しかいない。南半球で北米とは気候も消費動向もまったく違う。アマゾンの売上高の6割は独立系セラーによるもので、地域に特化したサイトをアピールすることで、現地業者の積極的な参加を促す狙いがある。

 アマゾンはアメリカ本国では販売業者に不利な条件を強要しているとして、米連邦取引委員会(FTC)から提訴されている。新サイトには、こうした係争から離れてビジネスを行いたいという思惑も透けて見える。グローバルサウスでアマゾンモデルがどこまで通用するか、注目される。