ネットとリアルの実態を示す伸び率の勢い

 中国国家統計局によると、2024年1~10月の消費財小売総額は39兆8960億元で、前年同期比3.5%増加した。23年と比べて単月では7月を除く全月で伸び率が鈍化している(図1)。

 ただ小売業をリアルとネットに分けてみると異なる様相が読み取れる。1~10月のネット小売販売額は10兆3300億元で、前年同期比8.3%増加している。ネット小売伸び率は月によって変動が大きかったが、1~2月、5月、10月はいずれも2桁成長を達成しており(図2)、これは春節(旧暦お正月春節)やゴールデンウィーク及び国慶節、「双11(独身の日)」期間中の集中的な消費との関連があると思われる。これらから消費低迷の中で消費者がネット通販を多く利用している現状が窺える。

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