米国食品メーカー大手のコナグラ・ブランズは8月27日、初となる「Future of Snacking(間食の未来)2025」レポートを発表した。

 スリムジム、オーヴィル・レデンバッカーズ、デイヴィッドシーズ、アンジーズBOOMCHICKAPOP、スナックパックといったアイコニックなスナックを展開する同社が、自社の需要科学と消費者インサイトの知見を活用し、調査会社サーカナとの協働により作成したものである。米国スナック市場の規模を1486億ドルと定義し、その成長を牽引する新しいトレンドを提示している。

スナッキングの進化

 コナグラ・ブランズの需要科学担当シニアバイスプレジデントであるボブ・ノーラン氏は、「スナックは単なる食間の軽食からライフスタイルへと進化している。勝利するためには、消費者が欲するタイミングで最適な商品を提供することが重要である」と述べた。消費者が求めるのは、大胆なフレーバー、健康志向の商品、そして味覚と目的を両立する選択肢だと強調した。

 レポートによれば、スナック市場を左右するのは五つの大きなトレンドである。これらは米国市場を主眼としつつ、グローバル市場にも共通する消費者行動の変化を示している。

1)フレーバー・エクスプロージョン

 シーソルト、BBQ、ナチョチーズといった定番フレーバーは依然として強い人気を維持しているが、シラチャー、ガーリック・パルメザン、ホットハニーといった新興フレーバーが急成長を遂げている。さらにSNSの影響も顕著であり、ピクルス味ブームのようにオンライン上の話題が小売・外食双方のメニューを変化させ、冒険的な味覚への需要を拡大している。

2)国境なきスナッキング

 過去3年間でグローバルフレーバー系スナックの売り上げは57億ドルに達し、数量ベースでは22%の成長を記録した。特に若年層はコチュジャン、スイートチリ、マンゴーハバネロといった多文化的な味に積極的であり、食文化の国際化が市場を押し上げている。

3)ヘルシー志向のスナック

 高タンパク、適切な分量設計、栄養密度の高い商品への需要が拡大しており、とりわけZ世代とミレニアル世代が牽引している。ミートスティック、ナッツ、シード、プロバイオティクス入りスナックといったサブカテゴリーが市場全体を上回る成長を見せている。「グラスフェッド」や「腸活」といった訴求ポイントも健康志向の消費者に強く響いている。

4)コ・ブランディング・バイツ

 外食チェーンやエンタメブランド、小売りとの戦略的パートナーシップが加速し、年間で21億ドルに迫る売り上げを生み出している。人気ソースやキャンディブランドとのコラボ商品は消費者に即座の認知と強い購買欲求をもたらし、スナック売り場の差別化要因となっている。

5)スナック・オン・ザ・ゴー

 利便性はもはや持ち運びやすいパッケージにとどまらず、消費者のあらゆる生活場面に浸透することが求められている。家庭外でのスナック消費は2027年までに39%増加すると予測されており、ECでの大容量購入から店舗レジ前での小分け商品まで、あらゆるシーンに適応する形での提供が重要となっている。

小売業界への示唆

 コナグラ・ブランズは、バーズアイ、ダンカンハインズ、ヘルシーチョイス、マリー・カレンダーズ、レディウィップなど多様なブランドを擁し、2025年度の売上高は約120億ドルに達した。

 100年を超える歴史を持ちながらも、同社はコラボレーションとイノベーションを軸に成長を続けている。今回の「間食の未来」レポートは、冷凍食品市場を分析する恒例の「Future of Frozen Food」レポートの姉妹版。 スナック市場は「間食」の域を超えて消費者のライフスタイルそのものに組み込まれつつある。大胆なフレーバー、多文化的な味わい、健康志向、ブランドコラボレーション、そして利便性。これら五つの潮流は小売市場における棚構成や商品戦略を大きく変える可能性を秘めている。(写真は同社サイトトップページより)