韓国コスメメーカーとの取引が深化
アインホールディングスのリテール事業、アインズ&トルペの業績が復調している。2023年4月期の売上高は前期比24.9%増の256億円、セグメント利益は前期17億円の赤字に対し12億円の黒字化を達成、コロナの長いトンネルからようやく抜け出した形だ。
この間、アインズ&トルペは抜本的な構造改革に乗り出し、不良在庫を処分するとともに不採算店舗を閉店(前期8店閉店)、過剰な人員は好調な調剤事業に振り向けるなどの大なたを振るってきた。これに足元の人流増が重なり、売り上げの9割を占める化粧品が回復、上昇軌道に乗ったのだ。「我々はディスカウンターではないので、この整理された構造の上に売り上げが乗っていけば、その分粗利が上がり、利益も増えていく」。水島利英代表取締役専務が語る通り、24年4月期の第1四半期は売上高が前期比21.8%増の74億円、セグメント利益は同4倍超の7億円となった。インバウンドの戻りはまだ全盛期の3分の1ほどというが、上期計の利益率は既に同社最高水準にまで高まっており、「ここからは再度出店に舵を切っても着実に利益を出していけるはず」と水島専務は意気込む。