産直商品直売所が出始めた頃は、農家が自分で育てたキュウリ、ナス、トマトなどを持ち込み売り場を作り、小規模なものだった。「産直市場よってって」は、最初のいなり店から、売り場を広く取り、品種別に品揃え、テナントで精肉売り場も誘致、ワンストップで買い物のできる直売所を心掛けてきた。そのいなり店をのぞくと魚売り場があり、地元で作る漬物、調味料も揃えてSMさながら。季節にはみかんだけで40~50種類も揃えるというから、それは直売所ならではの醍醐味だろう。(インタビュアー・栗田晴彦)

生産者の力でファンが付いている

 ――消費者の地産地消ニーズは強まる一方です。「産直市場よってって」の売り上げも順調に推移しているのですか。

 野田 コロナ下の巣ごもり需要で、私どもも2020年度は売り上げがかなり増えたんです。それはコロナが収まれば当然剥がれるだろうと予測していたんですが、ありがたいことにその後も落ちずに既存店ベースでずっと伸びています。

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