「ロート製薬と言えば、目薬とハト」。昔のロート製薬を知る人には、そのイメージが強いだろう。最近は、ドラッグストアなどで、既存の化粧品企業を脅かす存在として語られることも多くなった。だが話を聞くほどに、医薬品と化粧品に留まらない健康を基軸に置いた事業領域の広がりと深さに驚かされる。この迷いのない戦略でグローバル企業への道も着実に切り拓きつつある。(インタビュアー・栗田晴彦)

効果と価格にこだわり化粧品を開発

 ――ロート製薬は市販用目薬のトップメーカーですが、近年は化粧品事業が目薬を凌駕する快進撃を続けています。

 杉本 我々化粧品市場には01年に参入したんですが、前期の売上構成比は化粧品が65%、OTCが31%で、すでに化粧品が屋台骨と言える規模になっています。特に「肌ラボ」と「メラノCC」が大きなご支持をいただいていまして、インテージの昨年4月から1年間の拡大推計値で、化粧水と乳液は「肌ラボ」が、美容液は「メラノCC」が販売個数日本一になりました。化粧水、乳液、美容液と三つのカテゴリーで、当社のブランドが数量シェア1位になったんです。

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