キッコーマンの新社長COOに中野祥三郎氏が就任した。キッコーマン食品の社長を兼務しつつ、堀切功章会長CEOとともに、国内、海外の両面をカバーする新体制となる。今期の国内、海外の事業戦略と展望を聞いた。

工場も物流もばたばたの1年だった

 ――キッコーマンの社長COOに着任されました。どのような役割になりますか。

 中野 これまでは、堀切(功章・会長CEO)が実質、CEOとCOOを兼務していました。その役割を分けて、全体の戦略や方針は堀切が中心にまとめ、実行するのがわたしということです。ただ、わたしはキッコーマン食品の社長を兼務しますので国内を中心に見ていくことになる。海外は今回取締役専務になった、茂木(修・国際事業本部長)が実際の運営を担っていきます。とはいえ社長ですので、海外も一緒にやっていくということではあるのですが。

 ――国内市場の足元の動向は。

 中野 家庭用は昨年2月の終わりに学校休校などで需要に火が付きまして、4月前半に緊急事態宣言となりました。ですから2カ月ぐらいはすごい出荷量だったんですね。それから1年経って、今年の2、3月の状況は、去年増えた分の半分くらいが戻った感覚です。そのあと4月後半から前年に追いつくペースになってきて、5月は前年並みで来ています。

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