セブン&アイ・ホールディングス(HD)は4月6日、新たなグループ事業の再編を発表した。

 金融事業を再編する。セブン&アイ100%子会社のセブン・フィナンシャルサービス(SFS)傘下にあるセブン・カードサービスを、同じくセブン&アイが46%出資する子会社セブン銀行傘下に移す。SFSは、セブン・カードサービスの手掛けるクレジットカード事業、ナナコなどの電子マネー事業と、同じくSFS子会社のセブンCSカードサービスが手掛ける百貨店カード事業、ほか保険事業などを展開している。セブン銀行傘下にセブン・カードサービスを移すことで、小売事業と金融事業の連携を強化し、グループ共通の会員基盤である7iDを活用したサービス提供を推進する。再編は7月1日に実施する。

 今期はアプリサービスを充実させる計画だ。8月にセブンイレブン・ジャパンの7NOWアプリが稼働予定。また秋にはセブンイレブンアプリとイトーヨーカドーネットスーパーサービスがシングルサインオンでシームレスに繋がる。また来年2月にはセブン銀行の口座と7iDを紐づける。今後は7iDをリテールメディアにも活用していく方針。決済機能においては、QRコード決済に再挑戦となるかどうか注目だ。

 またセレクトショップ「バーニーズ ニューヨーク」を展開するバーニーズジャパンの全株式をラオックスHDに売却する。譲渡日は5月1日で、譲渡額は非開示。バーニーズジャパンの2023年2月期売上高は127億円、営業損益5億1500万円で、直近3期連続で営業赤字が続いていた。

 セブン&アイはコンビニ事業を中核とする経営体制に向け、事業の選択と集中を進めている。
(写真はセブン・カードサービスのサイトトップ)