セブン&アイ・ホールディングス(HD)は6月16日、イトーヨーカ堂がヨークを今年9月に吸収合併すると発表した。

 今回の合併は、セブン&アイHDが今年3月に発表したグループ中期経営計画の見直しの中で、首都圏におけるヨーカ堂とヨークが運営するスーパーストア(SST)事業を統合する方針に基づくもの。ヨーカ堂とヨークの23年2月期の最終損益はそれぞれ152億円と23億円の赤字。ヨークに至っては営業損益段階でも4億円の赤字だった。両社の統合で、MDや調達などのシナジー最大化、本社機能の一本化によるオペレーション改善と効率の最適化を図り、SST事業の黒字化を目指す。

 あわせて、存続会社となるヨーカ堂の製造インフラ事業、ネットスーパー事業の再編も発表。製造拠点の杉戸プロセスセンター、日高セントラルキッチン(CK)、相模CKを2021年に設立したPeace Deliに11月から順次移管する。グループ共通インフラとしての機能を集約し、事業基盤の強化を図る狙い。また、ネットスーパー事業については、6月1日に設立した準備会社(社名未定)にサービス提供機能を移管し、ネットスーパー専業会社として来春にもサービスを開始する予定だ。