一枚岩となれるかどうか――。セブン&アイ・ホールディングス(HD)の正念場が続いている。5月25日に開催された株主総会では、大株主の米国ファンド、バリューアクトからの株主提案を退け、セブン側が提案した新たな社外取締役2名と、井阪隆一社長、後藤克弘副社長を含む取締役の選任が賛成多数で承認された。社内からは「事前の票読みはできていた。予想通り」と安堵の声が上がる一方、井阪社長の賛成票が76%にとどまったことから、「逆に言えば4分の1の株主から信任をいただけなかったということ。今後もバリューアクトからの株主提案はあるはず」と、引き続き警戒する声もある。

 そのセブン&アイが6月16日、首都圏食品戦略における新たな改革を発表した。9月1日付でイトーヨーカ堂がヨークを吸収合併する。統合によりMDや商品、資材の調達などのシナジーを最大化させるとともに、本社機能の一本化でオペレーションの改善と効率の最適化を図るという内容だ。

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