農林水産省は8月5日、2021年度の食料自給率(カロリーベース)が38%だったと発表した。小麦、大豆が作付面積と単収(一定面積あたりの収穫量)ともに増加したこと、米における外食需要の回復などで前年度より1ポイント上昇したという。
生産額ベースの食料自給率は、国際的な穀物価格や海上運賃の上昇などで、畜産物の飼料輸入額や油脂類・でん粉などの原料輸入額が増加したこと、肉類や魚介類の輸入単価の上昇、米や野菜の国産単価が低下したことなどにより、前年度より4ポイント低い63%だった。
政府は20年3月に策定した食料・農業・農村基本計画で、30年度までにカロリーベースの食料自給率を45%に引き上げる目標を設定。この達成に向けて、消費者の意識向上、食品産業との連携、スマート農業の活用(冒頭写真)などによる生産基盤の強化など、品目ごとの克服すべき課題を解決していくことが必要だとしている。