日本のトラックターミナル事業を担う日本自動車ターミナルが相次いで倉庫、物流施設を都内に竣工する。2024年秋に「足立入谷冷凍冷蔵倉庫」(冒頭写真)の建設を計画し、小売業、卸売業、メーカー、EC、運送業者など幅広い業種業態から入居者を募集している。また、23年3月には板橋トラックターミナル内に新物流施設を竣工予定だ。
同社は「日本自動車ターミナル株式会社法」が公布施行された1965年に、特殊法人として設立。全国の主要幹線道路から大型車両のトラックなどで運ばれた商品を小型のトラックに積み替えるために必要なトラックターミナル事業を運営している。85年に民営化された。道路交通の円滑化と都市機能の向上を図ることを目的に、筆頭株主は東京都となっている。
東京都内では、環状7号線への外側の都心のアクセスに優れた京浜(大田区平和島)、板橋(板橋区高島平)、足立(足立区入谷)、葛西(江戸川区臨海町)の四つのトラックターミナルを運営している。
足立入谷冷凍冷蔵倉庫は、足立トラックターミナルに近接した用地に建設される。施設規模は鉄骨五階建て、延べ床面積は2857㎡。建物用地は冷凍・冷蔵倉庫としての利用だけでなく、常温倉庫としても利用可能だ。立地環境は、首都高速や日光街道などの主要幹線道路にも近接。日暮里・舎人ライナー舎人駅から徒歩14分で周辺住宅も多いことから、多くの働き手の確保も期待できる。
さらに板橋トラックターミナルは、再開発の第1弾として2層式バース専用施設を建設中だ。竣工後は同様の施設をもう一棟建設する計画。この再開発により敷地南側に約5万㎡の広大な敷地が創出される。幅広い事業者の利用可能な施設計画を念頭に、有効活用できる方法を慎重に検討していく予定だ。
場所は首都高速に加え、新大宮バイパスなどの主要幹線道路に隣接。関越・東北自動車道へのアクセスにも優れた都内でも希少な立地。都営三田線の西高島平駅前にあり交通の便が良くここも働き手の確保が容易だ。栗原勝代取締役は、「都内でも駅や幹線道路に近くアクセスに優れた希少で広大な土地を創出。多くの方が働きやすい施設作りでサービス向上を図ります」と力を込めた。