赤字店を黒字に変えた人の使い方と意識の持ち方
店内に一歩足を踏み入れると「今こそ生活防衛価MAX2000更にパワーアップMAX3000」と、3000品目の破格値を謳うPOPがそこかしこ。例えば、タカノフーズの北海道小粒納豆3パック95円、マルハニチロあけぼのいわし缶150g100円、ヤマザキ薄皮ミニパン5個入り155円等々。札幌市中央区のアークス本社に隣接するスーパーアークス山鼻店で見られた光景だ。期間は6月30日まで。だが、横山清社長は、アークスグループの母体となったラルズで、「期間延長して続ける」ことを宣言する。
奇しくも昨年11月末、北海道新聞文化賞第75期経済部門受賞者は、「北海道価格」の是正に貢献した横山社長。本州からの物流費が上乗せされ、高価格の代名詞でもあった北海道価格の打破に挑み、ディスカウント業態ビッグハウスでは、1個より2個、2個より3個買う方が安い「一物三価」が北海道の物価低下に大きく貢献したことが表彰の理由。筋金入りの価格破壊が、資源高を背景に物価高一色の流通業界で再び威力を発揮しようとしている。