カラーリンスの不満を解決し男性の染毛率を高める
今春、業界№1のホーユーが男性用白髪ヘアカラーの活性化に力を入れる。男性用白髪ヘアカラーの市場規模は拡大傾向であったが、コロナ以降は外出機会の減少によって縮小に転じた。男性の染毛率は2割ほどで染毛率が8割の女性と比べると大幅に低く、潜在的な染毛ニーズを取り込めていないことが課題となっている。
一方で剤型構成比では、新規ユーザーの使用が多いカラーリンスが過去5年間で大きく増加。シャンプー後に使える手軽さと髪へのダメージが少ない価値が幅広く受け入れられてきたことから、男性の染毛率拡大の余地は非常に大きい。
ホーユーのメンズビゲン担当野上翔平氏は「カラーリンスは新規ユーザーが多い半面、ユーザーの定着率は一般的な白髪染めと比べると低い。離脱理由には白髪の染まりへの不満であることが分かりました。カラーリンスの染まりに不満のあるユーザーの離脱を減らし定着率を高めることが、男性用白髪ヘアカラー市場の活性化につながります」と分析する。
そこでホーユーでは、白髪の染まり不満に対応し、濃色カラー処方を採用した「メンズビゲン カラーリンス トリプルプラス」を3月1日に発売。最大の特徴は、1回の使用で既存品「メンズビゲン カラーリンス」3回分と同等の染まりになることだ。シャンプー後にリンスとして髪に塗り3分間放置すると髪に染料が素早く吸着。3日間連続使用で白髪が徐々に自然な黒髪色となり、その後は週1~2回の使用で黒髪色をキープできる。また、毛髪補修成分トリプルアミノ酸(タウリン・テアニン・アスパラギン酸)を配合。髪や頭皮をいたわりながら染められる。
カラーバリエーションは「アッシュブラック」と「ナチュラルブラック」の2色。チューブパッケージは、生活空間に馴染むシンプルでオシャレなデザインを採用。外箱パッケージには白髪ケアとしての分かりやすさに工夫を凝らした。今春には俳優の玉木宏を起用したテレビCMを投入。ターゲットの30~50代に向け、商品特徴を打ち出す。野上氏は「カラーリンスの染まりに不満のあるユーザーを積極的に取り込んでいきたい」と意気込みを語った。