不動産開発大手のヒューリックは9月23日、GMSのイトーヨーカドー鶴見店を地域密着型商業施設「リコパ鶴見」としてリニューアルオープンした。地上5階・地下1階の建物は1、2階が店舗、3~5階が駐車場となっている。リニューアル前の客層は40代後半から50代が中心だったが、商圏内には30代後半から40代前半も多く住むことから、客層の拡大を図り、年間来館数400万人、年商は「リニューアル前の1.5倍となる90億円」(バリューアッド事業部山下宗孝参事役)を目指す。 

 2018年10月に川崎店とともに鶴見店の所有権を取得したヒューリックは、イトーヨーカ堂、セブン&アイ・クリエイトリンクと協業・連携でリニューアルを実施。今回のリニューアルでは33店舗が出店した。1階は食品を中心に扱うヨーカドーを核店舗に、無印良品やココカラファイン、バーガーキングなどが出店。2階はダイソーやくら寿司、ニトリデコホームなどを配置したほか、4つの科で構成されるクリニックモール、体操教室、来年4月開園予定の学童保育などを誘致している。また5階(屋上)駐車場の約半分のスペースに2面のフットサルコートとバーベキュー場を開設するなど、買い物以外での来店も狙う。

1階のイトーヨーカドーは食品中心の核店舗となった
1階に出店した無印良品
2階に出店したダイソー
2階にニトリデコホームも誘致
5階(屋上)にフットサルコート2面を配置
持ち込み前提のバーベキュー場はイトーヨーカドーの利用促進も狙う

 また地域コミュニティーの場となることも目指し、建物中央に位置する吹き抜け部分に広場を配置。幼い子どもが遊べる遊具やピアノなどを設置したほか、壁面には木を表現した9mのオリジナルアートが描かれており、広場との一体感を演出。公園の芝生のような開放感ある広場でゆっくり過ごせる。1階に設けられたイベントスペースと一体の飲食スペースには、可動式ベンチやカウンター席、ピクニックテーブルを採用し、公園のテラス席のような空間を表現。中央は周囲より一段上がったステージ空間となっており、イベントのないときは小上がり席として利用可能だ。

吹き抜け部分をゆっくり過ごせる広場として演出
イベントスペースと一体の飲食スペースには、可動式ベンチやカウンター席、ピクニックテーブルを採用

 ヒューリックは、今年8月には四街道店の所有権も購入し、従来から所有権がある福島店とあわせて4店舗を保有する。山下参事役は「鶴見店の取り組みがモデルケースとなって3店舗にも広がる可能性はある」と見通しを示す。ヨーカ堂が進める構造改革の事例としても注目を集めそうだ。
(冒頭写真 GMSイトーヨーカドー鶴見店から地域密着型SC「リコパ鶴見」に転換した)