健康志向や環境意識の高まりを受けて、イトーヨーカ堂が大豆を使った代替肉「大豆ミート」に注力する。同社では2019年から大豆ミートを一部店舗の精肉売り場で取り扱いを開始し、20年春には全店舗へ拡大。売り上げは毎月伸びており、22年1月から4月は前年同期比3割増となった。マルシェ部精肉担当マーチャンダイザーの工藤秀夫氏は、「健康意識の高い方に人気があり、リピートも多い」と手応えを感じている。
21年春には挽き肉タイプ(冒頭写真)を追加し、品揃えはNBの唐揚げなどと合わせて約15種類を展開。最近ではミートソースやハンバーグの素などといっしょに購入するお客も増加し、「豚や牛の挽き肉を混ぜて作るお客様もいらっしゃる」(工藤氏)と大豆ミートを使った調理の幅が広がっているようだ。
原料の大豆の価格が上昇していることについて当面影響はないが、今後の見通しは不透明だ。それでも工藤氏は「お客様ニーズの変化に対応しながら商品を開発していきたい」と引き続き新分野の開拓に積極的に取り組む意向を示した。