ようやく統合の全容が見えてきた。マツモトキヨシホールディングス(HD)とココカラファインの経営統合、その基本合意及び資本業務提携契約の締結が2020年1月31日のこと。それから1年有余を経た21年2月26日発表の記者会見で、今年10月1日(予定)の統合完了後の新組識、経営体制、経営陣が明らかになったのだ。経営統合の方式は、マツキヨHDを株式交換親会社とし、ココカラを株式交換完全子会社とする株式交換による経営統合。ココカラは9月29日に上場廃止となる予定だ。

 新組織のポイントは、シナジー創出会社として新設された「MCCマネジメント」にある。新社名となるマツキヨココカラ&カンパニー本部の下に置かれ、商品調達、PB開発、営業企画などマツキヨ、ココカラ統合で発生するシナジー効果の追求にあたる。経営統合初年度(21年10月~22年9月)で営業利益約200億円のシナジー発現、統合3年後を目処に営業利益300億円規模の改善効果を見込んでいる。

 ちなみにMCCマネジメントの住所は文京区湯島1丁目。現在マツキヨHD本社は千葉県の松戸市、ココカラは神奈川県の横浜市、中間点への設置は取引先を通いやすくさせるための配慮。さらにウエルシアHDの本社近くでもあることを意味深く受け止めるのはうがちすぎか。

 経営体制もそれに沿って改められる。ココカラとココカラファインヘルスケア、その他の子会社などの管理部門はマツキヨココカラ&カンパニーの本部へ。商品部と営業関連部隊は、MCCマネジメントへ吸収される。

 マツキヨココカラ&カンパニーの経営陣は、松本南海雄会長、松本清雄社長、塚本厚志副社長の3氏に代表取締役が付いた。塚本氏はココカラの社長であり、新会社の代表取締役副社長に就くのは、至極当然の処遇と言える。取締役はマツキヨ10名、ココカラ5名、監査役マツキヨ3名、ココカラ1名。両社それぞれ現経営陣からの横滑りになるとみてよさそうだ。

 マツキヨココカラ&カンパニーとなる今期、売上高の見通しは両社合算で9516億円。ウエルシアHDの今期予想9541億円にわずかだが及ばない。昨年1月の統合発表時はドラッグストア業界に1兆円企業誕生かと騒がれたが、コロナでマツキヨ、ココカラが得意とする都市部の店が不振。商品ではマスク着用で化粧品が不振、インバウンド消費消失の打撃が重なり、売り上げを落としたことが響いた。

 改めて掲げた統合後の目標は、26年3月期にグループ売上高1兆5000億円、営業利益率7.0%の達成。それを実現に導くものは、まさに両社のシナジー効果追求以外にない。統合発表からこの間、ココカラを辞めた社員も少なくないという声も聞かれる。マツキヨとの統合に意義を見い出すココカラ社員のモチベーションアップも完全統合までの重要な施策と言える。

(写真は2月26日の統合会見の様子。左からマツキヨHDの松本清雄社長、同松本南海雄会長、ココカラの塚本厚志社長)

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