イオンとウェザーニューズは11月13日、激甚化する気象災害に備えるべく、気象情報を従業員や地域住民の安全確保、被害の最少化などに活用する「気象情報を活用した防災に関する連携協定」を締結した。
イオンは、有事の際も地域の住民のくらしを支え、社会インフラの役割を果たすために、これまでも巨大地震や津波、風水害を想定した大規模な防災訓練を継続的に実施するなど、事業継続に備える取り組みを積極的に進めてきた。
また2016年3月には「イオングループBCM(事業継続マネジメント)5カ年計画」を策定し、「情報システム」「施設」「商品・物流」「訓練」「外部連携」の五つを重点分野としてBCMを推進している。その中でも外部連携に関しては、グループ全体で約650の団体と1000を超える防災協定を結んでいる。19年には、全ての系統電力会社と防災協定を結び、近年の災害時、駐車場スペースを復旧車両などの拠点に使用することで早期の電力復旧に繋げており、外部連携の効果は顕著となっている。
一方のウェザーニューズは、気候変動により激甚化する自然災害に対し、生命や財産を守るため企業、自治体、個人などへ気象リスクと対応策を呼びかけている。さらに、10年、20年先を見据えた気候変動への適応のあり方についても、企業や自治体とともに検討を進めている。
令和2年7月豪雨の際には、ハザードマップで1000年に1度の浸水の可能性とされていたエリアでも浸水被害が発生するなど、被害が甚大となり経済損失も年々増大している。
この協定の締結を通じて、イオンは、ウェザーニューズから提供される気象情報を、災害対策本部の運営及び判断に活用し、災害に対するレジリエンスを強化する。さらに、イオンの販売データとウェザーニューズの気象データを連携することで、商品調達・物流機能を確保し、災害時においても地域住民が安心して食料品や防災関連品が購入できる環境を目指し実証実験も進めていく。
両社は、協定の締結により、地域社会へのさらなる貢献を目指すとともに、今後も、地域住民のくらしを支えるライフラインとしての社会的責任を果たす構えだ。
(冒頭写真は、風水害を想定して行われた上期総合防災訓練の様子)