障害や病気を抱える子どもとその家族を支援する団体や個人に対して、助成や顕彰を行う小林製薬青い鳥財団(青い鳥財団)は12月4日、2020年度の採択団体・個人に対する贈呈式をオンラインで開催。今回、青い鳥財団賞を1団体が受賞、また助成対象者として支援活動で7団体、調査研究で2名が採択された。

NPO法人アレルギーを考える母の会の園部まり子代表

 贈呈式で、青い鳥財団賞を受賞した「NPO法人アレルギーを考える母の会」の園部まり子代表は「コロナ禍で財政的に大変な中、受賞したことで活動を継続することができた。どんな災害があっても食物アレルギーや喘息で苦しむ子ども達が普通に暮らせるような世の中を目指して頑張っていきたい」と抱負を述べた。支援活動助成の対象に選ばれた、長期入院の子どもや大学生へのオンラインを活用した学習支援に取り組む「オンライン院内学級CA・YO・Uプロジェクト」の西岡真由美代表も、「いただいた助成金を対象とする子どもたちに役立つよう大切に使いたい」と感謝の意を表した。

 青い鳥財団は小林製薬の創立100周年記念事業として2017年5月に設立。小林製薬の発行済株式総数の1%を譲受され、その配当金を原資に活動してきた。青い鳥財団の調査では、新型コロナウイルスの影響で、イベントが開催できないほか、活動資金の確保が困難になり、認知度向上が大きな課題となっているという。小林章浩理事長は、「解決されていない社会課題に取り組む研究者や団体を支援し、スポットライトが当たることでお子さんとご家族にとっての『あったらいいな』を実現していきたい」と力を込める。青い鳥財団は今後も、助成・顕彰事業による資金面での支援、情報発信・共有の場を通じて継続的な支援の輪を広げる一助となることを目指していく。

(冒頭写真はオンライン贈呈式で青い鳥財団賞のトロフィーを授与する小林章浩理事長)