改正食品衛生法の完全施行まであと半年

 食品小売業界にとって、これからの半年間は食品衛生の管理体制を見直す絶好の機会と言えよう。来年6月1日より、改正食品衛生法が完全施行となるためだ。

 食品衛生法の改正により、すべての食品関連事業者(食品の製造・加工、調理、販売)は、HACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられるようになった。HACCPとは国際機関(コーデックス委員会)が定めた衛生管理の基準で、食品の製造における一つの作業を「一工程」として区切り、各工程から食中毒や健康被害を引き起こす原因(危害要因)を見つけて、危険性を減らす対策を考え、管理するシステムのことだ。

 HACCPというと、従来は製造業(メーカー)のイメージが強かったが、今回の法改正では食品を扱う全ての事業者、すなわち食品スーパー、コンビニ、ドラッグストア、ディスカウントストア、外食など、小売業の様々な業態も例外なく、対応が求められるようになった。背景には食中毒事故の防止徹底と国際化への対応がある。

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