部署の壁を越え食品の応援に入った

 年間1000万人近い観光客が沖縄を訪れる。訪日客3割、国内客7割。それが4月7日の緊急事態宣言を契機にほぼ消えた。沖縄に本拠を構えるサンエーは、この影響をモロに受けた。観光客の激減に留まらず、大型ショッピングセンター(SC)のテナントが臨時休業に追い込まれ、利益を圧迫。第1四半期(2021年2月期)の営業収益は前年同期比1.6%増であったが、営業利益は45.3%、経常利益は43.7%に落ち込んだ。

 サンエーの店舗数は86店舗。主力となるのは、大型のSC、GMSの総合店舗21店とスーパーマーケット(SM)43店だ。これが沖縄本島、宮古島、石垣島に展開している。昨年6月には、同社最大規模のSC「浦添西海岸パルコシティ」をオープン。店舗面積は6万㎡、250のショップが入居した。出店地は那覇空港から15分の好立地で、全店の免税対応を一括処理できるカウンターを設置するなど、インバウンド需要を取り込む体制も整えた。好調な滑り出しを見せ、広域からの集客も軌道に乗り始めた矢先のコロナ禍。テナントは休業に追い込まれ、訪日客は激減。同SCの売り上げ、利益を蝕んだ。

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