「カップヌードル DO IT NOW!」プロジェクトを展開中
日清食品は「環境」、「防災」、「健康」などのあらゆる課題解決に向けた「カップヌードル DO IT NOW!」 プロジェクトを展開している。1971年に誕生し、来年50周年を迎える世界初のカップ麺「カップヌードル」を通じ、地球と人の未来を見据え、今すぐにできる取り組みを推し進めていく。マーケティング部第1グループの白澤勉ブランドマネージャーは、「カップヌードルは100年ブランドを目指しており、未来を見据えた取り組みで即席麺業界をリードしていきます」と力強く語る。
まず「環境」への取り組みでは、「カップヌードル」の容器を08年から再生可能資源である紙を使用した「ECO カップ」に変更してきたが今回さらに進化させ、石化由来プラスチックを従来比で約半分削減した環境配慮型容器「バイオマス ECO カップ」に昨年12月から徐々に切り替えている。来年度には「カップヌードル」ブランドの全商品を切り替える予定だ。バイオマス度を81%まで引き上げ、従来の「ECO カップ」に比べCO2排出量は約16%の削減を実現した。
同時に「環境」と「社会」の課題解決では、即席麺の製造に使用するパーム油に関する取り組みも強化。森林破壊防止および生物多様性保全、人権に配慮されて生産、加工された「RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議) 認証パーム油」の調達を推進し、これを同社の滋賀県の関西工場で即席麺業界として国内で初めて昨年から使用してきた。今年2月からはカップヌードルを生産する国内の全工場へ使用を広げ、RSPOのサプライチェーン認証を取得。「RSPO 認証マーク」を「カップヌードル」のパッケージに入れて訴求していく。
「健康」については、消費者の健康意識の高まりに対応。「カップヌードル」の味わいと食べ応えはそのままに、通常品に比べて30%の減塩を実現した「カップヌードル ソルトオフ」を昨年から販売。世界中から約170種類の塩を集め、味や成分の分析を重ねてたどり着いた減塩に最適な素材を使い、製麺性や麺の食感、スープの味わいや保存性を維持する「ちゃんとおいしい! ソルトオフ製法」(特許出願中)を採用。白澤ブランドマネージャーは、「長年の開発成果の特許技術によって、減塩でも我慢しないで美味しい商品を食べていただける味わいを実現できました」と自信を見せる。
「防災」への取り組みでは、自然災害が多発する中で、同社初のサブスクリプションによる防災備蓄商品「カップヌードル ローリングストックセット」を昨年から販売。1度申し込めば、「カップヌードル」や「日清のどん兵衛」、「日清カレーメシ」など13種類の中から好みの商品9食(3日分の備蓄)を3カ月ごとに届ける。また初回は9食に加え、カセットこんろ・ボンベ、保存水、フォーク、ソーラー充電式折りたたみライト、軍手、計量カップなどがセットになった商品を任意で購入できる。賞味期限を気にしたり、買い替えたりする必要がなく、日常的に消費しながら、常に一定量の食品を備蓄しておくことができる。電気、ガス、水道が使えない万一の状況でも、いつもと同じ温かい「カップヌードル」を食べられることが特徴だ。
これらの取り組みを広く伝えるためプロジェクトのイメージキャラクターには、自らの行動で新しい扉を開き続ける米国プロバスケットボールリーグで活躍する8村塁選手を起用。ウェブ展開や店頭POPなどでプロジェクト内容を伝えていく。
単一ブランドで売上高1000億円を突破
「カップヌードル」ブランドは、3年連続で最高売り上げ記録を更新し、昨年度は遂に長年の目標だった国内年間売上高1000億円を達成した(国内出荷実績をもとにインテージSRI平均販売単価データから算出)。定番フレーバーとしては昨年から新たに「カップヌードル 味噌」を販売し、人気商品として定着。さらに「あっさりおいしい」シリーズや「ソルトオフ」、「エスニック」シリーズなど、多彩なフレーバーやサイズバリエーションを取り揃え、消費者のニーズに応えるラインアップの展開を拡大。製品ターゲットを明確にした戦略で幅広い世代の消費者から支持されている。足元の新型コロナの外出自粛の影響でもその美味しさと価値が見直され、家庭内で食べられる機会もさらに増している。加工食品の中でも国内最大級の売り上げを誇るブランドとして成長し続けている。こうした状況下でも白澤ブランドマネージャーは、「環境、防災、健康への対応にとどまらず、文化や教育の貢献などこれからもすべきこと、できることを積み重ねていきたい」と気を引き締める。「カップヌードル」は100年ブランドを目指し、今後も進化を続けていく。