ザクザクした食感の「担担」が登場和洋中のフルラインに
日清食品のロングセラーブランド「カップヌードル」に新たな定番フレーバーが登場した。8月28日に発売された「カップヌードル 担担」がそれだ。
「担担」は練りゴマのコクと花椒の辛さ、ピーナッツバターの香りと甘みを利かせたコクとキレのあるスープが特徴だ。具材にカシューナッツ、ザーサイ、チンゲンサイ、ゴマを使用するほか、〝謎肉〟も加え、ザクザクとした食感が楽しめる1品に仕立てた。マーケティング部第1グループの川合陽介ブランドマネージャー（BM）は、「カップ麺の王道であるカップヌードルの定番商品に中華の担担をラインアップに加えることで、和洋中のフルラインが揃った」と力を込める。
カップヌードル 担担
発売した背景には、消費者心理の変化がある。昨年から相次ぐ価格改定により、消費者が間違いないものを選ぶ傾向が強まっているのだ。これを踏まえ、「カップヌードル」ブランドを強化しており、定番フレーバーの「しお」を洋風から和風の「ねぎ塩」にリニューアル。鶏のうまみを利かせた鶏塩スープと炙り白謎肉を使用したコクのある「間違いない味わい」（川合BM）に刷新したことで好調に推移。今回の「担担」発売もその方針に沿うものだ。
プロモーションでは、お笑い芸人のなかやまきんに君を起用したテレビCMを8月30日から全国で放映を開始した。90年代に話題となったテレビCMをパロディー化したもので、「担担」のザクザクした食感を訴求していく。
日清食品は定番フレーバーの強化と並行し、高付加価値商品「カップヌードル 特上」シリーズをカップヌードルの52回目のバースデーを記念して9月11日に発売した。「レギュラー」「同カレー」「同シーフードヌードル」「同チリトマトヌードル」の4商品をラインアップした特上はその名の通り、いずれも特上級のスープと具材を使用。「レギュラー」には「特製トリュフ風味オイル」を添付したほか、「過去最大サイズの謎肉」（川合BM）を入れた。「同カレー」には、通常とは異なる皮付きの大切りのポテトを使用したほか、後がけのスパイスで濃厚なスープに仕上げた
「同シーフードヌードル」はシーフードのうまみが詰まった濃厚でまろやかな白湯スープが特長。具材には通常のカニカマとイカに加え、海老を使用した。「同チリトマトヌードル」にはタバスコのような「特製ホットチリ風味オイル」を添付し、さらに通常の「白謎肉」ではなく、「唐辛子入りの謎肉」を使用し、奥行きのある辛さに仕上げた。
店頭では特上4商品と通常のカップヌードルを一緒に大量陳列して目立たせる。顧客に特上と通常品との食べ比べなどを促す狙いもある。
〝フタ裏ネコ〟が復活一緒に遊べるゲームに進化
2021年に発売した「カップヌードルPRO 高たんぱく＆低糖質」シリーズは引き続き好調に推移している。「レギュラー」「シーフードヌードル」「チリトマトヌードル」の3種類を展開する同シリーズは、高たんぱくで低糖質の機能が評価され、購入されることが多い。今年9月に、同様に高たんぱくと低糖質を実現した「どん兵衛PRO」が発売されたことに合わせて、「カップヌードルPRO 高たんぱく＆低糖質」シリーズと「どん兵衛PRO」のセット陳列を展開し、機能性商品として訴求を強化していく。
また、オリジナルゲーム「カップニャードル」のキャンペーンを9月1日から12月31日まで実施中だ。日清食品が定める王道の定番4商品「カップヌードル」「同カレー」「同シーフードヌードル」「同チリトマトヌードル」のフタ裏に印刷された〝フタ裏ネコ〟をスマートフォンのカメラで撮影すると、特設サイト内の「自分の部屋」に「ニャードル」が出現。特設サイトにログインすると、様々なアイテムを1日1回入手でき、集めたアイテムを使ってニャードルと遊んだり、自分の部屋を飾り付けたりできる。ニャードルのデザインは全24種類で、出現率の低いレアなキャラクターも含まれている。
21年6月にフタの開け口を2つに増やした「Wタブ」採用に合わせて、ネコのイラストを描いたフタ裏のカップヌードルを期間限定で展開したところ大きな話題となった。期間終了後もフタ裏ネコの復活を望む声が多く寄せられたことから、今回復活を決定した。
このほか、9月から12月にかけて新商品を続々と発売し、年末にかけてプロモーションも強化する計画だ。川合BMは「これから発売する商品や販促にご期待いただきたい」と自信のほどを示す。日清食品は「100年ブランド」の構築に向け、定番4商品を軸に一層の強化を図る構えだ。
