「マグロの解体ショーで開店祝い」――。居酒屋の話ならともかく、石川県を中心とする大手ドラッグストア、クスリのアオキホールディングス(HD・2024年5月期売上高4368億円、純利益123億円)の話だからびっくりだ。
同社が1号店から40年目の25年3月に記念の1000店目として開店した千葉県市原市の馬立店は、昨年買収した地場の食品スーパー「スーパーガッツ」の業態転換店。昨年末にはやはり千葉などで食品スーパー「トップマート」などを展開する伏見屋グループも買収。20年に地元・石川の食品スーパー「ナルックス」から始まった「スーパー爆食」は止まらず、ほぼ5年間で傘下となる地場スーパーなどの売上高は1000億円を見据える勢いだ。「M&Aの目的はエリアごとの生鮮MD強化と好立地物件確保」(青木宏憲社長)と理由明快だ。