各利益段階で前年比の落ち込み幅が拡大

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)とイオンの流通トップ二強の2025年2月期第3四半期(3Q)業績は、ともに増収減益の苦しい結果となった。各利益段階の前年比は第2四半期(2Q)累計よりも落ち込み幅が拡大しており、イオンは最終利益が2Qまでの黒字から赤字に転落した。

 セブン&アイの減益要因は、稼ぎ頭である国内・海外両コンビニ(CVS)事業の収益悪化だ。中でも一番の稼ぎ頭であった海外が大苦戦している。海外の中核企業であるセブンイレブン・インク(SEI、冒頭写真)のチェーン全店売上高は前年比4.1%減、営業利益は同26.3%減、同5.7億ドル減の16億ドルに留まった。インフレの影響から売り上げが低迷しており、上期は値上げを抑える販促施策に出たがそれが思ったほどの売り上げ増につながらず逆に粗利を毀損。施策を修正し、来店頻度向上やオリジナル商品強化に振ったことで既存店は11月に今期初めて前年を上回ったものの、これまでの不振を挽回するには至っていない。

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