あらゆる情報が氾濫する昨今、戦略的な情報発信を担当する「広報」の価値が見直されている。本連載では、資生堂の広報部長、エバラ食品工業のコミュニケーション本部長などを歴任した上岡典彦氏を「講師」に招聘。誌面レクチャーを通し、広報活動のあり方に迫る。
ブランド・ビジョンは我が子の育児方針
今回は3回にわたるブランディング論の完結編になります。ここまでの前編・中編で、ブランドを考える際のキーワードとして「識別」「差別化」を紹介しました。またブランドとは、顧客の中で自発的に想起される認識であり、「顧客の記憶の束」であると述べました。後編では、これらの条件を満たすブランドをどのように構築するのか、ブランディングの具体的な手法と、その際に必要となるコミュニケーションについて話を進めてまいります。
まずは自社の商品やサービスが誰に向け、何を実現するものかを明確にすることからスタートです。このブランドにこうなってほしいと強く願うイメージを、はっきりと言葉で説明したもの、いわゆる「ブランド・ビジョン」を定めます。これから生み育てる大切な子どもの「人格と育児・教育方針」を決めることだとも言えます。
















