サントリーは、新商品の「翠ジンソーダ缶<すっきり爽やか>」と「同<本格濃いめ>」を3月31日から全国で発売する。

 同社によれば、国内の2025年のジン市場は、20年比で3.5倍に拡大している。この大半を占めるのがスタンダード市場(2000円未満)で、ここを開拓するブランドとして、サントリーでは「翠(SUI)」ブランドを業務用と家庭用で展開している。

 このうち業務用は、「食事とともに楽しめるお酒」をコンセプトにしたコミュニケーションが奏功し、飲食店での導入が拡大、取り扱い飲食店数は3万店を超えた。さらに導入店での平均杯数も年々増加しており、執行役員でマーケティング本部副本部長の梅原武士氏は、「食事と合わせて楽しむハイボール、レモンサワーに次ぐ第3のソーダ割りとして、お客様の支持が確実に広がっている」と評価する。実際、業績も拡大しており、25年の翠ブランド業務用の売上高は前年比126%と大きく伸長。国内のジン市場(スタンダード価格帯)でシェア約7割を占める国内トップブランドに育っている。

 一方、家庭用は、売上高前年比が91%と前年割れとなった。要因は、健康志向によるノンアルコールの利用増加、嗜好の多様化による無糖系RTDの伸長、物価高による酒類の支出抑制などが考えられる。ただ、業務用は伸長していることから、家庭用の伸びしろは大きいと見て、業務用同様、「食事とともに楽しむお酒」をテーマに、市場の活性化に取り組む。

「食事とともに楽しめるお酒」として新商品2種を発売する

 その切り札として投入するのが、冒頭の2品だ。食事中に楽しむ酒に求める要素には、「“食事のお供”として食事の邪魔をしないこと」「食事中もしっかりお酒を楽しみたい」という二つがあることから、新商品はこれらに対応。「翠ジンソーダ缶<すっきり爽やか>」は、柑橘の香りを立たせ、食中に飲みやすい味わいに仕上げ、「同<本格濃いめ>」は、ジンらしい爽やかな香りを強化し、より本格的な味わいを実現した。

 また、日常の食事で気軽に楽しめるよう、希望小売価格(税別)も従来品(350ml缶)の193円に対し、この2品は178円に設定。手頃さを訴求して購買につなげる狙いだ。

 テレビCMには、人気俳優の杉咲花と西島秀俊を起用し、「人はうまいメシを食うために生まれた。晩メシソーダ、翠ソーダ。」をキーメッセージに、二人が食事をしながらおいしそうに翠ソーダを飲む映像で、食中酒としての翠ソーダをアピールする。

テレビCMには、人気俳優の杉咲花と西島秀俊を起用した

 こうした取り組みにより、サントリーは、翠ブランドの家庭用市場を活性化、26年の同ブランド全体の出荷量を前年比108%に拡大し、中高価格帯の「ROKU<六>」ブランドと合わせ、売上高158億円(同111%)を目指す計画だ。