メディパルホールディングス(HD)は5月11日、連結子会社であるPALTACに対する公開買付け(TOB)を実施すると発表した。完全子会社化を目的とするもので、買付期間は5月12日から7月7日まで、買付価格は1株6650円。取得額は約1924億円になる見通し。
メディパルHDはPALTAC株を52.40%保有している。PALTAC側は本TOBに賛同し、株主に応募を推奨している。本取引を経てPALTACは上場廃止となる予定だ。
両社はこれまで親子上場により独立した経営を行ってきたが、環境変化の中で、医薬品・日用品・食品などの分野の境界が曖昧化する状況を認識。生活者の健康課題に応じた商品・サービスを横断的に提供するには、両社のデータ・物流・人材などを一体運用できる体制が不可欠と判断、今般の体制変更の決定に至った。
従来の両社は独立性担保の観点から、各々が持つノウハウなどの共有にも一定の制約があったという。今後はメディパルグループの医療用医薬品等卸事業が持つ「医療関連の厳格な供給要件への対応力」と、PALTACが持つ「生活必需品市場での多品種の商品を効率的に供給する中間流通能力」を融合。社会課題や取引先のニーズに対し、柔軟かつ継続的に対応することで競争優位性を発揮していくとした。
具体的には、POSデータと医療関連データをかけ合わせたより高度な売り場提案・販促の立案や、商品ごとに最適な物流モデルの構築および提供領域の拡大などを検討していくとした。
メディパルHDの2026年3月期の連結業績は、売上高3兆8173億円(前期比4.0%増)、営業利益531億円(4.4%減)の増収減益だった。
医療用医薬品等卸売事業(メディセオほか)の実績は、売上高2兆4661億円(4.0%増)、営業利益242億円(3.6%減)。市場拡大やスペシャリティ医薬品の販売伸長などで増収となるも、仕入原価の上昇や商品構成の変化で粗利を落としたことに加え、事業投資費等が前期から約29億円増加したことで減益となった。
PALTACの実績は、売上高1兆2378億円(4.2%増)、営業利益264億円(5.6%減)でこちらも減益だった。新規帳合の獲得や需要拡大がトップラインを押し上げた一方、賃上げを含む人件費や物流費の高騰が響いた。
27年3月期の連結計画は売上高3兆9440億円(3.3%増)、営業利益550億円(3.4%増)を見込むが、PALTACの完全子会社化の影響は現時点では織り込んでいない。完全子会社化後の業績予想は改めて公表するとしている。















