ファミリーマートは、6月2日からファミマカフェ用の新たなコーヒーマシンの導入を順次開始し、2026年5月をメドに全国の店舗に設置する予定だ。
コーヒーマシンの刷新は7年ぶり。今回投入するマシンの特徴の一つは、メニューに合わせ豆の挽き目(豆を挽く際の目の細かさ)を9段階に調整するグラインダを業界で初めて搭載した点にある。軽めのコーヒー用は粗く挽き、濃いめには細かく挽くことで、コーヒーの味わいをより楽しめるという。これに合わせ、コーヒーは、濃いめ、普通、軽め、カフェラテは、ミルクリッチ(ミルクが濃いめ)、普通、コーヒーリッチ(コーヒーが濃いめ)の選択が可能になり、提供するメニュー数も従来の16種類から34種類に拡大する。



もう一つの特徴は、抽出方法の変更だ。従来のマシンは、お湯を回し入れる方式だったが、新型機は、シャワー状のお湯が粉全体にかかる方式に変更。これにより挽き豆から均一に抽出できるという。
ファミリーマートでは、14年にファミマカフェを導入し、20年2月からは、「ワールドブルワーズカップ2016」で世界チャンピオンとなった粕谷哲氏とコーヒーの共同開発に取り組んでいる。粕谷氏との協業開始からこれまでに累計17億3000万杯を販売、売上高も年々伸長しており、昨年は14年比で123%まで拡大した。今回のコーヒーマシンも粕谷氏とともに開発したもので、鍵浦信 商品本部 FF副部長は、「業界初のマシンで、業界ナンバーワンのおいしさを目指し、今年の売上高も前年比113%を実現したい」と意欲を示す。
目標達成に向け、新たな販促策も導入。ファミペイユーザーに向け、10杯分の値段で11杯が飲めるコーヒー回数券を販売する。また、モカブレンドのS・Mサイズを対象に、ファミマふるさと納税(愛知県春日井市への納税)を採用。3000円の寄付に対し、Sサイズなら5杯、Mサイズなら3杯のモカブレンドの電子クーポンが返礼品としてファミペイに届く仕組みも導入する。(寄付額は3000円~1万円まで)