一般消費財の流通システムを手掛けるプラネットは11月13日にホテル阪急インターナショナル(大阪会場)で、同21日に東京国際フォーラム(東京会場)で「プラネットユーザー会2024」を開催した。東京会場では155社、290名のユーザーが出席した。

 まず冒頭、坂田政一社長が開会の挨拶に立ち、プラネットの存在意義やネットワーク効果について説明した。プラネットは「商流」「物流」「マーケティング」の三つの事業領域を持ち、同社が構築した情報ネットワークには現在約1500社のユーザーが接続している。複数の取引先と一つのシステムでデータ交換が可能になることで、その効果はユーザー数の二乗に相当すると坂田社長は強調。「100万社以上とつながっている利便性、価値が得られる」と自社の機能を力説した。

プラネット 坂田政一社長

 続いて特別講演として、DELICE代表の杉浦莉起氏が登壇し、「顧客志向マーケティングを強化するストーリーブランディング」をテーマに講演した。杉浦氏はP&Gジャパンでブランドコミュニケーション戦略を担当し、「SK-Ⅱ」のイメージ変革などに取り組んだ人物だ。その際に戦略的ツールとして用いたのがストーリーブランディングだとして、ブランド・製品の核となる価値を、顧客が感情的に共感できるストーリーとして構築するポイントを紹介。単に製品を売り込むのではなく、顧客が愛情や信頼を抱く「LOVEブランド」となることの重要性を説いた。

DELICE 杉浦莉起代表

 休憩を挟んだ後は、ユーザーによる事例紹介として、PALTACの前田政士専務執行役員情報システム本部長が登壇。プラネットのロジスティクスEDIの活用事例を紹介した。卸のセンターにおけるトラックの待機や荷受け・仕分けなどの課題を説明するとともに、物流EDIの導入でそれらが改善傾向に進んでいることを報告した。

 会の最後には、プラネット セールス&サービス推進ユニットの本城浩平チーフプランナーが足元で注力するサービスを紹介した。昨年、同社関連会社のTrue Dataとの協力でスタートした「POSデータクレンジングサービス」や、新機能である「販売レポートクロス集計」、また「返品ワークフローサービス」について解説し、今後の利用促進を呼びかけた。