大木ヘルスケアホールディングス(HD)は6月18、19日に「2024秋冬用カテゴリー提案商談会」を開催した今回も「新しい売上をつくる!新しいお客様をつくる!」を総合テーマに掲げ、ドラッグストアをはじめ、調剤薬局、EC、スーパー、コンビニ、ホームセンターなど、幅広い業態から2406名が来場。提案数70、共同提案出展メーカー80社商品協力メーカー延べ267社を数えた。

 松井秀正社長は「新しいカテゴリーをドラッグストアや小売業の方々を通じて提案していくのが、当社の価値であり役割。その提案力や相談力をぜひ見ていただきたい」と自信を見せた。

 「市場動向」「快適生活」「園芸&ペット」「医薬品」「健康食品」「コンタクト&補聴器」「フェムケア」「コスメ&バラエティ」の八つのエリアで構成された会場では、メーカーや小売関係者による商談が活発に行われていた。

 同会をただの展示会ではなく、提案商談会と位置づけているのが同社の特徴だ。営業スタッフが来場者と一緒に会場を回りながら説明するフルアテンド型により、理解を深めてもらうと同時に情報共有の場にもしている。

 同社が考えるヘルスケアはOTC医薬品だけでなく、健康食品、化粧品、日用品、衛生医療、ペット、コンタクト用品など幅広い。一方で、小売業側ではそれぞれ考え方が違う部分もあるのが現状だ。

 松井社長は「人口減が進み、ドラッグストア業界の中でも各社の方向性が分かれてきている中で、都市型の企業か地域の企業かに応じて最適な提案ができるのが強み。当社が考える、これからの日本のヘルスケアを、流通業の方々と一緒につくっていきたい。そのための提案をいくつできるか、どこまで深くできるかが重要」と力を込める。

 同社が近年、力を入れている「フェムケア」に関しては、「導入」として全体の市場や言葉の認知度などについて紹介した上で、更年期のカテゴリーを「更年期前編~はじまり更年期~」と「更年期後編ポスト更年期~」の二つに分けて、更年期特有の悩みや疾病リスクに備えるアイテムを揃えた。

 また、ドラッグストアの店頭で行う各種項目のセルフチェックや健康イベントプログラムなども積極的に提案しており、脳活性化に役立つ「シナプソロジー」「脳トレ手芸」フレイル対策としての「ノルディックウォーキング」などを実施している。

 「詳しい説明や情報が必要なヘルスケアの分野において、リアル店舗が果たす役割は大きい。自分たちの健康を自分たちで維持していくためにも、地域で有償のイベントをどこまで根付かせられるか。そのチャレンジをしたい」(松井社長)

ユザワヤと取り組む「脳トレ手芸」

 従来の卸の枠組みを超えて、大木ヘルスケアHDは潜在需要の喚起と顕在化に向けて邁進していく構えだ。