日本同様、英国のスーパー(SM)もほとんどが顧客囲い込みツールとして独自の「ロイヤルティーカード(日本でいうポイントカード)」を導入している。登録者の消費額に応じてそのSMや提携先などで使えるポイントが還元されるのに加え、限定した品物にカード会員割引価格を提供するところが多い。また、ウェイトローズのように、顧客の購買傾向に合わせた商品の割引クーポンが毎週発行されるものや、マークス&スペンサーのように、獲得したポイントを登録者が選んだ慈善事業に寄付する社会貢献タイプもある。

 カード発行の主な目的がマーケティングデータの収集であることは登録者にもわかっている。そのため個人の購買情報を提供することへの見返りが金銭的あるいは心理的に満足できるものでなければ、他店に移ってしまう。廉価が売りのリドルはこの1月にカードサービスの内容を刷新し、登録者数と売り上げの双方を伸ばしている。無料のカードの他に、毎月1000円ほど会費を払うことで還元率などの特典を一層拡大する有料会員制度を新たに加えるSMも登場してきた。

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