「食のプラットフォーム」を担う2025年稼働予定の松伏センター
3PL事業者の丸和運輸機関を傘下に持つAZ-COM丸和ホールディングス(HD)が製配販の新たな流通モデルの構築を目指し、2025年4月に新センター「AZ-COM Matsubushi」(仮称、松伏センター)を稼働する。埼玉県松伏町で建設中の松伏センターは、約3万5000坪の広大な敷地にA棟とB棟の2棟で構成。このうちA棟が先行して稼働を始める。
地上5階建てのA棟は、1階が冷蔵、2階が冷蔵と冷凍、3〜5階がドライ商品のセンターとなる予定。東京都心から25km圏内にあり、首都圏の食品スーパー(SM)に1時間程度で商品を輸送できるようになるため、都内への共同配送拠点と全国からの中継拠点としての役割が期待される。「ハブ機能を構築し、各企業の店舗および各センターに供給する体制を構築したい」(AZ-COM丸和HDの谷津恭輔事業推進グループ営業企画部長)考えだ。
港湾物流の上組との業務提携で「グローバル産直」構築を視野に
海外事業では、22年9月に資本業務提携を締結し、輸入青果物の取り扱いを得意とする港湾物流の上組と人材交流を開始、事業領域を広げている。同社が輸入バナナの約7割を扱う体制を生かし、SMと一部商社と連携して海外から果物を直接仕入れる「グローバル産直」(谷津部長)体制の構築を視野に入れている。また、PB商品の海外輸出を図る企業からの問い合わせが急増していることから、商社や上組と組んで海外のSMに輸出・販売するビジネスモデル構築も計画中だ。