イオンは5月31日、千葉市美浜区の「イオンモール幕張新都心」で、アレルギーと環境に対応した「トップバリュ新商品発表会」を開催した。
アレルギー対応商品については、8大アレルゲンフリーの「トップバリュ やさしごはん」 シリーズのラインアップを拡充する。シリーズ初となる冷凍食品を加えて、計12品目を6月12日からグループ内の約1060店舗で展開する。
特定原材料8品目を使用していない「やさしごはんシリーズ」
新たにパンや肉まん、弁当のおかずに適した冷凍食品を拡充した。
新入りとなる冷凍食品は、自然解凍でも食べられるパンや、肉まんのほか、弁当ニーズに対応したミニハンバーグ、ポークウインナーなど、子どもに人気のメニューを取り揃えた。冷凍食品以外では、米でつくったスティックタイプの焼き菓子と生パスタ風の麺を新たに投入する。
やさしごはんシリーズは、2016年に発売。「みんな一緒に食べられる」をコンセプトに、7大アレルゲンフリーの12品目からスタートした。以降徐々にアイテム数を増やし、現状、計27品目まで拡大したが、イオントップバリュ取締役の髙橋幹夫商品開発本部長は「満たされないニーズがまだある」と指摘。調査を進めていく中でわかった「簡単に美味しく食べたい」「気軽に買って保管したい」というお客の声に応えるべく、冷凍食品シリーズを開発したと背景を語った。また今後は、改廃を交えつつ、「25年以降は今の倍まで増やす」と意気込みを示した。
イオントップバリュの土谷美津子代表取締役社長は、「子育て世代を支援するのは社会課題。子どもの10人に一人がアレルギーを持つ今、子育て支援として取り組む」とコメント。イオンリテールはもちろんのこと、グリーンビーンズなどのネットスーパーにおいて、取り扱い数を増やしていきたい考えを述べた。
一方、環境配慮商品では、5月31日より発売した「トップバリュベストプライス」の合わせ調味料計6品(税別88円)を紹介した。製造工程で廃棄となるキャベツの芯を活用し、芯全体の20%をエキス・素材として利用することで、年間5トンの残渣削減に貢献する。この取り組みは、調味料メーカーからの関心も高く、今後は液体用の味噌にエキスを注入したり、粉末化するなど様々な用途に活用を広げていきたいと髙橋本部長は話す。このほか、廃棄されがちな「低利用魚」を使用した商品や、段ボール古紙を再利用したトイレットペーパーなど、ロス削減に寄与する新商品も様々展開する。
廃棄されるキャベツの芯のエキスを使った調味料を発売する
もったいないお魚シリーズでは、廃棄されてしまう魚を簡単調理できるように商品化
段ボール古紙を再利用したトイレットペーパー
環境配慮商品について、土谷社長は「25年までにすべてのトップバリュ商品を環境配慮型に切り替える」と再宣言。3R(減らす、くり返し使う、リサイクル)やフェアトレードなどの取り組みについて、発売済み商品の切り替え率は10%だが、24年末までには40%を目指すと意気込みを語った。
<冒頭写真、左から、 食物アレルギーを持つ子の親の会代表・武内澄子氏、イオントップバリュの土谷美津子代表取締役社長 、 髙橋幹夫商品開発本部長>
5月30日~6月2日の間でメーカーと共同で行った「えらぼう」の特設売り場。イオングループ6200店舗で開催
特設売り場では、環境配慮型の商品を紹介。消費者への喚起を行う。