「このまま女子店を増やして大丈夫なのか――」。作業服などの専門店最大手ワークマンの業績が停滞している。前24年3月期は売上高にあたる営業総収入が1326億円(前期比3.4%増)、営業利益は231億円(同4%減)。売上高は6年ぶりの低い伸びにとどまり、2期連続の営業減益に沈んだ。他社が値上げに踏み切る中で値上げを最小限にしたものの、結果は出なかった。
24年3月期の1011店のうち、「職人+一般向け」のワークマンプラスが552店と過半となり、業態転換効果は一巡した。だが次の成長の柱として22年10月から出店を開始した「#ワークマン女子」(同48店)の既存店売上高は前期比11.1%減に沈んだ。「好評だがリピート需要が創出できなかった。春夏以降は旭化成と共同開発した肌着商品に加え、キッズ商品も強化し、来店増に結びつける」(土屋哲雄専務)。今25年3月期は3期ぶりの増益を目指すが、出店47のうち33店が「#ワークマン女子」を中心とする女子店舗というのを見ても、入れ込み具合がわかる。