長野県を中心にホームセンターと食品スーパーのコラボ店舗を展開する綿半ホームエイドが、物流2024年問題を目前に地域物流の改革に乗り出す。物流コストが上がるなか、グループの共同仕入れ会社である綿半パートナーズを通じ、地元企業と共同仕入れ・共同配送を行うことでコスト削減につなげ、地域物流の維持を目指す。
3月15日に地元企業2社との取り組みを発表した。まず、長野県と北陸3県にファミリーレストランや焼肉店を展開するあっぷるアイビーと精肉の共同仕入れ・共同配送を始める。
両社は2021年末に和牛の共同仕入れを開始。それ以降、年末年始などの「ハレの日」用の和牛をメインに共同仕入れを続けてきた。共同で和牛を一頭買いすることで、あっぷるアイビーでは外食店舗で希少部位の肉を、綿半では一般家庭用に需要の高い肉をそれぞれ提供できるメリットがある。今後は和牛の取扱量の増加に加え、豚肉や鶏肉、野菜などの共同仕入れも実施し、原価低減を進めてお客に還元していく考えだ。
もう1社、長野県内南信地域で食品スーパーを8店舗展開するキラヤとも共同仕入れ・共同配送を拡大する。これまで精肉や食品、南信州特産の切り花などを共同仕入れすることで、鮮度と価格の改善につなげてきた。今後は4月1日より稼働する綿半グループの「綿半インテック飯田第1物流センター」(長野県飯田市)の活用も視野に入れ、商品数をさらに拡大し、鮮魚や青果、日用雑貨などの共同仕入れを実施する予定だ。