ドイツのメトログループの物流子会社であるメトロロジスティクス社が、同国のオーガニックスーパー最大手アルナトゥーラの生鮮食品物流管理を引き継ぐ。アルナトゥーラの店舗への配送だけでなく、同社から食品小売業者へ供給する青果物や乳製品、乾物などの物流も含まれる。
メトロロジスティクスは1995年設立で、2020年以降はグループ外の顧客にも物流サービスを提供している。八つの自社物流センター、50万㎡の倉庫スペース、七つの異なる温度帯管理が売りだ。
キルヒハイム、アルトランツベルクにあるメトロロジスティクスの拠点では、生鮮食品、青果物、乾物などを扱う約150のアルナトゥーラ店舗や食品小売業者向けの超地域配送センターとして使用される。将来的には、ベルクキルヒェンの拠点がバイエルン地方の積み替え拠点となり、3拠点で約2000万個の物品が取り扱われる計画。運用開始は2024年4月を予定している。
アルナトゥーラの購買戦略が変化
提携の背景には、アルナトゥーラの購買戦略の変化がある。アルナトゥーラのリュディガー・カッシュ社長は「我々の将来目標は自分で購買を管理し、すべての生産者と直接取引すること。そのために、アルナトゥーラ・スーパーナチュールの店舗と全国の提携店舗向けの、果物や野菜を含む生鮮食品の供給を(メトロロジスティクスに)引き継ぐ」と語る。既存のオーガニック卸売業者との協力は、主に詰め替え用パッケージの飲料と地域限定商品の分野で継続される。
メトロロジスティクスのマネージング・ディレクター、アーント・シュトゥール氏は「食品ロジスティクスは当社のDNA。温度管理に関する長年の専門知識がアルナトゥーラ社に認められた。特別な訓練を受けた担当者がオーガニック商品の品質を保証しており、すべての工程で一貫して高い水準の品質管理が決定的な要因だった」と話している。