KDDIは2月6日、ローソンにTOB（株式公開買い付け）を実施し、連結子会社化すると発表した。TOB成立後は、ローソン株の過半を保有する三菱商事と議決権を50％ずつ保有し、ローソンを共同経営する意向だ。
同日、KDDI、三菱商事、ローソンの3社で資本業務提携契約を締結した。内容は、リアル、デジタル、グリーンの三つの分野での提携検討を進めるというもの。
まず、リアルではローソン約1万4600店とKDDIのau Style、auショップ約2200店、合計約1万6800拠点のネットワークを構築し、ローソンの店舗網拡大や機能強化を行う。具体的にはauショップにおけるローソンの商品やサービスの取り扱い（PB、ロッピー、ローソン銀行のATMなど）、ローソン店舗におけるKDDIの商品やサービスの取り扱い（通信関連商材、銀行や保険サービス、ヘルスケアサービスなど）、ローソン店舗でのリモート接客導入による生活サービスの提供を検討する。
デジタル面ではKDDIとローソンが持つ会員情報（お客の属性や購買情報など）の連携によるローソンの顧客満足度とロイヤリティの向上を目指す。例えば、ローソンでの日常の買い物に使えるサービスを開発・提供し、ローソン店舗への送客を拡大するほか、KDDIのDX知見や技術の提供によるローソンの店舗オペレーションの最適化などを見込んでいる。
グリーン領域における取り組みは、3社の事業基盤を最大限活用し、ローソンが掲げる環境ビジョン「Lawson Blue Challenge 2050!」に貢献するというもの。具体的には、ローソンへの太陽光パネルの設置及び発電などによるCO2排出量削減、ローソンで生じる廃食油を原料としたバイオディーゼルの製造など、サーキュラーエコノミー事業の推進、ローソンにおけるプラスチック容器やペットボトル素材のバイオ系素材への置き換えによるプラスチック使用量削減などを検討する。
公開買い付けの開始は4月で提携の開始は9月を予定している。
