カジノグループが、フランス国内で運営するスーパーマーケットとハイパーマーケットを売却した前提での新しい再建計画案を株主や債権者に公表した。カジノは対象の313店舗すべてを、店舗従業員の雇用を維持しながら同業大手のオーシャンリテールとレ・ムスカテールに売却するための独占交渉に入っている。

 カジノの10月26日と11月21日の発表では、主にハイパーマーケットとスーパーマーケットの不振から、将来予想を含む業績の大幅な悪化が明らかになっていた。そこで、フランス政府も関与する再建コンソーシアムが11月22日に独占交渉入りを発表した。

 新しい再建計画案では、2024年のEBITDAは1億2600万ユーロ(コンソーシアムの従前の事業計画では3億1600万ユーロ)まで大幅に引き下がるものの、28年には9億2000万ユーロ(同9億4900万ユーロ)と大きく改善する見通しになっている。

 収益回復への具体的な戦略としては、①毎日の低価格戦略(EDLP)、②店舗への積極的な投資、③マーケティング費用の増加、④PBの品揃え改善など、⑤既存店・新店とも可能な限りフランチャイズへ転換、⑥マーケットプレースモデルへの移行、としている。

 計画案は、24 年 1 月 11 日に開催される株主総会での投票で賛否を問われる(23年12月21日から24年1月10日まで事前投票が可能)。