大麦若葉末の機能を訴求した紙パック飲料の青汁を発売
健康食品・化粧品の総合受託メーカー№1である東洋新薬の技術開発に一段と磨きがかかっている。機能性表示食品の届出件数は112件(2023年9月末現在)と健康食品業界をリード。様々な独自素材を持ち、それに合わせて機能性関与成分も広がっている。髙垣欣也副社長は「当社は20年以上にわたる特定保健用食品(トクホ)も併せた研究開発の取り組みから、お客様に安心してヘルスクレームを打ち出すことができます」と力を込める。
その代表的な素材の「葛の花エキス」(冒頭写真)に含まれる「葛の花由来イソフラボン」では、これまで内臓脂肪や皮下脂肪の低下を助ける機能、エネルギー消費を高める機能が認められてきたが、今年9月には新たに「日常の身体活動による脂肪燃焼を高める機能」が認められ、受理件数は165件となった。
また、「脂肪や糖の吸収を抑える機能」や「お腹の脂肪とBMIを減らすのを助ける機能」で届出がされている「ターミナリアベリリカ」は、今年2月に「食後の尿酸値の上昇を抑える機能」が認められ、受理件数は100件に増加。食事に含まれる「脂肪・糖・プリン体」のトリプルカット訴求が可能な日本初の機能性関与成分となった。
東洋新薬は新たな素材の開発も活発化させ、機能性表示食品として受理されている。その一つが黒ショウガ。今年7月、「黒ショウガ由来テトラメチルルテオリン」の新たなヘルスクレームとして「日常生活における一時的な疲労感の軽減」が認められた。さらに「精神的ストレスや日中の眠気を緩和する機能」も認められるなど研究開発が進んでいる。同社では他社からすでに出された成分や素材についても新たな機能を届出しており、今後も安心・安全な取り組みの研究も強化していく考えだ。
ヘルスクレームの届出数とともに、東洋新薬の機能性表示食品を採用した商品数も増加中だ。今年6月、大手飲料メーカーが東洋新薬の大麦若葉末を採用した紙パック飲料の青汁を発売した。大麦若葉末は便通改善、腸内環境の改善に続き、昨年5月には肌の潤いを維持し、肌の健康を守る機能がヘルスクレームとして届出されているが、紙パック飲料の青汁はこの機能を訴求したものだ。青汁市場では機能性表示食品を打ち出した商品が増えており、今回の紙パック青汁でさらなる市場拡大が期待されている。その他の食品メーカーなどに対しても試作品などを提供し、商品開発の提案を続けてきた結果、「いくつかのブランドで開発をご検討いただいている」(髙垣副社長)など広がりを見せている。