大麦若葉末に肌の健康を守る機能も確認

 コロナ禍の健康意識の高まりを背景に、健康食品・化粧品の総合受託メーカー№1である東洋新薬への製造依頼が増えている。その中でも注目を集めているのが同社の研究・開発を生かした大麦若葉末(冒頭写真)だ。青汁の主要原料である大麦若葉末は、2020年に便通を改善する機能の届出が公開されたが、今年2月には腸内環境を改善する機能も確認された。従来の3分の1の摂取量で効果が認められたことから、青汁以外のグリーンスムージーや清涼飲料水などの飲料、パンや焼き菓子、うどんなどの食品に配合し、摂取しやすい機能性表示食品の開発が可能になった。

 さらに今年5月には、肌の潤いを維持し肌の健康を守ることを助ける機能があることもわかった。青汁素材として初めて「肌の健康」訴求が可能となったのだ。健康食品に加え、美容面でも需要拡大が見込まれており、髙垣欣也副社長は「大麦若葉末の機能も増えたことで様々な食品に配合し使いやすくなった。メーカーやドラッグストアさんなどから機能性表示食品の開発依頼も増えています」と破顔する。

 今年2月、東京・渋谷の東京支店に開設した商品開発施設の「クイックラボ渋谷」(QLS)は、増える一方の開発依頼に応える施設だ。面積287㎡とテニスコート約1.5面分のQLSでは、化粧品と健康食品の各商品・処方開発専門スタッフが常駐し、顧客と試作を行い、その場で味や色、香り、テクスチャーを確認できる。2000種類以上の豊富な原料も揃えており、顧客のイメージする商品開発が可能だ。各種評価・検査機器も揃えることで、試作した商品の評価やエビデンスの取得が可能なほか、商品のエビデンスデータはもちろん、撮影画像・動画も顧客の販売促進に活用できる環境を整備した。髙垣副社長は「QLSでは鳥栖本部と同じように作り込むことができるので、非常にスピーディーにお客様のご要望に対応できます」と積極的な活用を呼びかけている。

今年2月に開設したクイックラボ渋谷

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから