王道回帰でDgSが成長の軌道に乗る

 昨年8月、わずか1カ月余りでバローホールディングス(HD)社長を辞任した横山悟氏の後を継ぎ、取締役社長代行を務めていた小池孝幸氏が今年6月29日の株主総会で取締役社長に就任した。それに先立つ5月16日に開催された2023年3月期の決算説明会は、代行が外れる小池氏の意気込みそのままにバローグループの成長戦略一色に彩られたと言えるものだった。

 小池社長が掲げる成長戦略は、本業強化と二毛作経営の二つ。本業強化は、スーパーマーケット(SM)、ドラッグストア(DgS)、ホームセンター(HC)の主力3業態の継続的な改善・強化を図り、営業収益1兆円に向けての基盤固め。二毛作経営は、データ活用、ノンストア事業、行政との連携によるマーケットの拡大。創業の地岐阜県恵那市の商圏は薄く、製造業、卸業などの事業所も少ない。それがSMに留まらず、多様な業態・事業を持つバローHDの特徴となった。その多様なリソースを最大限引き出そうという狙いだ。

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