価値訴求の伴った新価格帯移行に手応え

 4月に発表された2022年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は前年度から3.0%上がり、第2次オイルショック以来41年ぶりの高い伸び率となった。物価は上がらないものとの考えが長らく定着していたが、ここから脱却し、悲願だった緩やかなインフレが続く気配が感じられるようになっている。

 日本経済研究センターがまとめた民間エコノミストの予測値の平均では、23年10~12月期に2%を割り込み、24年以降も1%台で推移すると予想されている。ただし、上昇率が鈍化しても価格が下がるわけではない。足下では値上げが続いており、4月以降も食品を中心に値上げの計画が目白押しの状況になっている。今まで価格上昇幅の小さかった生活用品(洗濯用洗剤、トイレットペーパーなど)の値上がり幅の拡大が目立ち始め、原材料や物流費などの上昇分が小売価格に転嫁されている事例が毎日のように報道されている。食品などは値上げにより一時的に販売数量が落ち込む品目は見られるが、1品当たり単価が上がっているため、売り上げの大きな落ち込みは報じられていない。ただし、在宅勤務や巣ごもり特需の恩恵を受け、大きく伸長した業種、業態はその反動減が尾を引き回復が遅れており、一部商品にも影響が出ている。新しく投入した価値訴求型の商品が消費者の支持を得て、全体としては売り上げ・利益が伸びているメーカー、小売りが過半を占めている。

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