粗利率は抑え、額で稼ぐ

 ヤオコーのデリカに対する支持が高まっている。2022年度上期の有力スーパーマーケット(SM)のデリカ売り上げ比率は、ライフコーポレーション11.4%、ヨークベニマル12.1%に対し、ヤオコーは15.4%と突出。またヤオコー自身の過去の上期業績と比べても、 コロナ前の18年度は13.4%で、以降19年度13.7%、20年度12.7%、21年度14.4%と、過去5年で最も高い数値となった。

 理由は商品開発力に尽きる。外部要因の追い風ももちろんある が、ヤオコーの政策面でいえば、 21年10月にオープンした旗艦店、和光丸山台店で取り組んだヤングファミリー層向けの商品が好調であること。寿司部門のポキ丼や「お寿司屋さんのおつまみ」、インストアベーカリーのバーガーやタルトなどの手応えを得た商品は、順次既存店や新店に水平展開。新店には何かしらの新味種を投入している。

和光丸山台店以降、ヤングファミリー層をターゲットに導入された新規商品の「ポキ丼」(上)と「タルト」(下)

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