お客も勧める味のよさと豊富な品揃えで集客
埼玉県川越市でヤオコー王国が築かれている。2000年4月開業の川越山田店から昨年11月オープンの川越霞ヶ関店まで、ヤオコーは川越市内に8店舗を展開しているが、いずれもお客の入りはよく、雪がちらつく日のアイドルタイムでさえ人影がまばらという店は1店舗もなかった。しかも、川越新宿店のはす向かいをはじめ、川越南古谷店、川越的場店、川越今福店の500m~1km圏内には、価格訴求力のあるベルクが店を構えているほか、市内にはオーケー、いなげやなどの店舗もある。そうした中でも、ヤオコーの店舗はしっかりお客を確保しており、ベルクと競合する店舗ではいずれも客数でベルクを上回っていた。
この高い集客力の理由はどこにあるのか。一つは、品揃えの豊富さだろう。例えば、南古谷店の弁当・惣菜売り場を見ると、弁当は、丼物も含め約40種類、麺類は20種類以上、サラダに至っては、生春巻きなどの周辺商品まで含めるとなんと50種類以上が並んでいた。
それだけではない。納豆は、3パック65円のPBから378円の「しもにた納豆」まで20種類以上、味噌も750g158円のPBから500g698円の高級味噌まで60種類以上を取り揃えている。しかも、愛知の八丁味噌、京都の白味噌など、ご当地味噌の品揃えも豊富だ。