惣菜のから揚げのすぐそばに精肉のから揚げが並ぶ

 昨年10月、新潟県長岡市に新装オープンした原信古正寺店の惣菜売り場には2種類のから揚げが並んでいる。一つは「旨み醤油香るとりから」。もう一つは「越のハーブ鶏特選醤油仕立てのから揚げ」だ。何が違うのかとPOPを見比べると、原料の鶏肉の部位、味付けからして異なり、価格にも差があることがわかる。原信ナルスオペレーションサービスの中川学常務取締役商品本部長(アクシアルリテイリング常務取締役)の種明かしによると、「前者は惣菜部門が作ったから揚げ。そして後者は昨年から販売を始めた精肉部門が作ったから揚げです」とのこと。

 部門を越えて商品を開発し、同じ売り場に集積して展開する――これこそが目下アクシアルリテイリングが強める惣菜戦略だ。この取り組みが始まったのは2015年のこと。同社は時代の変化やお客のニーズに合わせて店舗のスタイルを変化させてきており、最新形の「ニューコンセプト(NC)Ⅱプラス」では惣菜売り場を生鮮と一体で作り込んで展開している。「これまでも生鮮部門が作る惣菜はあったが、川崎店(NCⅡプラス1号店)以降の新店、改装店ではお客様の食シーンに沿って、惣菜売り場にひとまとめにして提案する形に変えてきた」と中川常務は説明する。

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